<Header>
<Author: 王維>
<Title: 送李太守赴上洛>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 李太守が上洛に赴くを送る>
<BookPage: 302>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
商山包楚鄧，
積翠藹沈沈。
驛路飛泉灑，
關門落照深。
野花開古戍，
行客響空林。
板屋春多雨，
山城晝欲陰。
丹泉通虢略，
白羽抵荆岑。
若見西山爽，
應知黃綺心。
<End Poem>
<Translation>
李君が上洛郡すなわち商州の大守になって赴任されることになった。あすこには有名な商山がある。商山は南は楚の國に指し、東は鄧州につらなっていて、山林が繁茂して奥が深い感じである。宿場のある道ばたには瀧の水がそそぎかかり、關所の門には落日の光がさびしくさしこんでいることだろう。野草の花が古い保壘のあとに咲きみだれ、人けのない林のなかを旅人の足音のみ淋しくひびくことだろう。このあたりは春の季節に雨が多く、とりわけ家屋は板屋根なので、耳についてやかましく聞こえ、山峽の町は書でも曇りがちで暗いことであろう。そこを流れている丹江は南陽にはいって断川と合流しているが、背景には虢略の地方をひかえており、また吉の白羽の地が歴史的に由緒の深い荊山の嶺と遙に相對している。ここは邊鄙なようで、じつは古來四通八達の要衝にあたっている。
君がそこへ到着して、西山にさわやかな大氣のたちこめるのを目で見られたなら、さだめし、昔の夏黄公や綺里季など、有名な商山の四皓と呼ばれた隠者たちの心境を理解されることであろう。
<End Translation>
<Formatted Translation>
李君が上洛郡すなわち商州の大守になって赴任されることになった。あすこには有名な商山がある。商山は南は楚の國に指し、東は鄧州につらなっていて、山林が繁茂して奥が深い感じである。
宿場のある道ばたには瀧の水がそそぎかかり、
關所の門には落日の光がさびしくさしこんでいることだろう。
野草の花が古い保壘のあとに咲きみだれ、人けのない林のなかを旅人の足音のみ淋しくひびくことだろう。
このあたりは春の季節に雨が多く、とりわけ家屋は板屋根なので、耳についてやかましく聞こえ、
山峽の町は書でも曇りがちで暗いことであろう。
そこを流れている丹江は南陽にはいって断川と合流しているが、背景には虢略の地方をひかえており、
また吉の白羽の地が歴史的に由緒の深い荊山の嶺と遙に相對している。ここは邊鄙なようで、じつは古來四通八達の要衝にあたっている。
君がそこへ到着して、西山にさわやかな大氣のたちこめるのを目で見られたなら、
さだめし、昔の夏黄公や綺里季など、有名な商山の四皓と呼ばれた隠者たちの心境を理解されることであろう。
<End Formatted Translation>